女性社会進出に立ちはだかる壁

統計上の数字だけを見ると、日本の女性が社会進出している割合は欧米に比べてそん色ないレベルまで来ている、といわれています。しかし、残念ながら、職の質という観点から見ると、欧米諸国はもとより、アジアの多くに国に比べても、日本の現状はお粗末としか言えない状況のようです。最も大きな問題は、結婚、出産そして育児を終えて社会復帰を希望する女性の前に立ちはだかるハードルの高さだといえるでしょう。特に、有資格者である看護師や保育士といった専門知識と経験を持った優秀な人材を日本では有効に社会参画させていないのが深刻な課題だといえます。国や社会の財産ともいえる人材をスムースに復帰させない社会に明るい未来があるとは到底思えません。この問題をはるか以前に克服した欧米先進国の社会制度を早急に模倣するような施策が求められています。アフリカや中近東の一部の国や地域を除き、アジア諸国を含む世界の大半の国では、男性も家事に参加するのは当たり前だといえます。しかし、世界で三番目の経済大国である日本では、あいかわらず”寿退社”という言葉が象徴するように、女性は結婚と同時に家庭に入るという古い因習にとらわれているのが現状です。幸か不幸か男性の所得が十分なレベルでないことが多いため、やむなく共働き状態になっていますが、本来、ジェンダーに関係なく仕事を通して社会に貢献するのが健全な経済活動の基本です。古い企業文化や男女の価値観から一日も早く脱却し、人材の宝庫ともいえる彼女たちの復職を積極的に促す法制度を日本社会は必要としています。それなくして、日本の明るい未来はないといえるでしょう。

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